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コスタ・ヴィオラを巡る

Enjoy it!テリトリーコスタ・ヴィオラを巡る

コスタ・ヴィオラを巡る

パルミ(Palmi

コスタ・ヴィオラ、紫の海岸。地域独特の魅惑的な色を湛える海の色からこの名が付けられました。コスタ・ヴィオラを巡る際、地理的にも、現代に息づく宗教観が現地の豊かな自然と強く結びついた文化的な視点からも、パルミは出発点として理想的です。

パルミは、聖母マリア像が市内をお練りする祭り・ヴァリア(Varia)の開催地として有名です。
ユネスコの無形文化財に指定されているお祭り開催年の8月は、一か月にわたって街中がウキウキとした雰囲気に包まれます。8月最終週の日曜日には、聖母マリア像のお練りを含む厳かな宗教行事を見ることもできるでしょう。

パルミ近郊のエリア山中腹ほどからは、メッシーナ海峡を臨むことができます。海洋上にはポンポンと行儀よくエオリア諸島が並び、天気の良い日はシチリア島まで遠望できる大パノラマが息をのむほど美しく輝きます。
信仰に篤い土地にふさわしく、エリア山山頂には、キリストが磔にかけられたゴルゴダの丘を模した3つの白い十字架が建てられています。

パルミ周辺はスキューバダイビングスポットのメッカとしても有名です。
そのうちの1つ、モッタの浅瀬(secca la Motta)はパルミ市のマリネッラビーチ(La Marinella)からも到達できます。

またパルミの少し北には、ケーブダイビングが楽しめる人魚の洞窟(Grotta delle Sirene)があります。洞窟内は、呼吸可能な空気のあるエリアも含め大きく3つのゾーンに分かれています。 

 

セミナーラ(Seminara

コスタ・ヴィオラを南下していくと、陶器の街セミナーラに到着します。
セミナーラの陶器の独特な形は、カラブリア州のこの地域を何度も襲った災厄除けの意味合いを持ちます。

昔ながらの小さな工房が軒を連ねる小路の散策は、タイムマシンに乗ってこの土地の過去を見ているかのような不思議な感覚にとらわれるでしょう。

仮面を模した特徴ある魔よけの陶器と同様、この土地でオリーブオイルを生産しているガルゾ・ドルチテッレ(Garzo-Dolciterre)社も大変興味深い生産者です。
同社が生産するエクストラバージンオリーブは、口腔にまず広がるトマトの青みとヘーゼルナッツの香り、その後ゆっくりと感じられる辛味とナスの香りという特徴があります。

バニャーラ・カラブラ(Bagnara Calabra

バニャーラ・カラブラと聞くと、まず思い浮かぶのはメカジキ漁。
レ・スパダーレ(Le Spadare)と呼ばれる伝統的な漁船を使う方法で漁がおこなわれており、夕暮れ時になると帰港するこの漁船を見ることが出来ます。

スキューバダイビングのメッカであるパルミに近いことから、バニャーラ・カラブラの美しい海でもマリンスポーツが盛んです。
豊かな自然を背景としたコルヴィーネ洞窟(Grotta delle Corvine)やグラマの浅瀬( la Secca di Gramà)など、有名スポットが数多くあります。


地形的に太陽光に恵まれたこの地域は、ワイン用のブドウ生産者が多いことでも知られ、特にジビッボ種(zibibbo)の生産で有名です。海にせり出すように作られたブドウの段々畑の威容は圧巻です。

この街のお勧めといったら? 
タベルナ・ケルキラ (Taverna Kerkira)は、地中海料理とギリシャ料理をベースにした地元の名店。1983年の創業以来、独創的なメニューが愛される家族経営のレストランです。

バニャーラ・カラブラは、IGP(保護指定地域表示)を獲得しているお菓子トローネ ディ バニャーラ(Torrone di Bagnara)の生産地としても有名です。
バニャーラのトローネは、砂糖・トーストしたアーモンド・はちみつ・卵黄・ココアやスパイスが練り込まれた薫り高い郷土菓子です。

シッラ(Scilla)

スキュラとカリュブディス(Scilla e Cariddi)の伝説と切っても切り離せない関係にある海の街がシッラです。
メッシーナ海峡に住むとされるこの2匹のモンスターは、海の安全を脅かす荒れた海を擬人化したもの。凪いでいる際のこの海域は常に豊かな漁場でした。

ホメロスの詩には、海峡を通過せねばならなかったウリッセがシッラ側を選んで航海し、その際、チルチェと言う名の魔術師が水先案内人となり海峡通過の様々なリスクから船を守った様子が謳われています。

シッラの隣のキアナレーア村は、何をおいても訪問したい場所です。 南イタリアのヴェネツィア とも呼ばれ、フォトジェニックな海岸線に恵まれたこの小さな村はイタリアの美しい村(i borghi più belli d’Italia)にも選出されていて、海と共に暮らす人々の生活を垣間見ることが出来ます。

この地域のブドウとワインの生産者としては、チェラサウロ ディ シッラ( Cerasuolo di Scilla)がお勧めです。

 

夏場にこの地を訪問したのなら、熱帯地域の海をほうふつとさせる、海底の隆起具合まで見通せるほどの透明度を誇る海を楽しむことが出来るでしょう。標高20mの海山も観察できるはずです。

スキューバダイビング愛好家にお勧めしたいシッラの浅瀬(mpaddata di Scilla)はこの海域で最も知られたスポットで、港(Marina Grande)からパチ岬(Punta Pacì)にも到達することが出来ます。
その他、自然が作った洞窟・洞穴など、海好きなら魅了される自然でいっぱいの海域です。

ガンバリエ(Gambarie)

レッジョカラブリア市の前に、少し内陸のガンバリエ村に立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。アスプロモンテ国立公園の中でも特に冬場に活気のある場所で、公園事務所もこの村にあります。

ウインタースポーツ好きを虜にするのは、この土地ならではの大パノラマ。
ゲレンデを滑り降りながら、眼前のメッシーナ海峡、遠くに雄大なシチリアのエトナ山、そして海上にエオリア諸島を望むことができます。

もしここでスキーをする予定なら、前方不注意の他のスキー客の心配をしなければならないほど、目を奪われるようなパノラマが広がります。
この光景を目当てに、2本のリフトを備えるスキー場はシーズン中たくさんのスキー客でにぎわっています。 

レッジョカラブリア(Reggio Calabria)

イタリアで最も美しい1㎞(chilometro più bello d’Italia) はレッジョカラブリア市内に存在し、一歩進むごとに変容する風景をゆっくりと楽しむため、徒歩での移動をお勧めします。
偉大なシチリア島はすぐ目の前で、少し手を伸ばせば届きそうなくらいに見えます。

この街には、カラブリア州側からしか観測できない蜃気楼(miraggio della Fata Morgana)とそれにまつわる伝説も息づきます。
かつて発生の仕組みが解明されていなかった蜃気楼は、その幻想的な光景が数々の逸話や伝説を生み出しました。実際よりもずっと近い海中にシチリア島の姿を映し出すことがあるとも言われています。

世界的に有名なリアーチェのブロンズ像( i bronzi di Riace)はレッジョカラブリア市内の国立考古学博物館(il Museo Archeologico Nazionale)に展示されています。
古代ギリシャ時代製のこの2つのブロンズ像は、1972年にリアーチェ村沖海底でほぼ完全に近い状態で発見されました。

博物館を訪問することで、偉大な功績を残した古代ギリシャ文化の一端に触れることが出来ます。

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